ニワカアメ

主に 三次元のことを 適当に なんとやら

TOWAのロック曲「たRiナぃ」

 

ツアーではあまり意識していなかったけれど、ライブでしか聞いていなかった曲を家でじっくり聞いてみると「TOWA」はTHE・ゆず、と言えるゆずらしいアルバムに仕上がっていた。

優しくて少しせつない、愛に満ちた「みそら」、「いっぱい」

幸せに寂しさが紛れ込んでいる「夕焼け雲」

透き通った岩沢ワールドに圧倒される「ポケット」

 

どれもゆずを構成している要素としてはお馴染みのもので、全体を通して聞くと温かみのある印象に纏まる。

そしてその中に要所要所、毒、というか切れ味の鋭い曲が混ざっているのも、やっぱりゆずらしいなぁと思った。

具体的には、「かける」と、「たRiナぃ」

「かける」も好きなんだけども、ライブで初めて聞いたときとCDが届いてから歌詞カードを読みながら聞いたときの思い出があるので、「たRiナぃ」の方が少しばかり深い思い入れがある。

 

初めてライブで聞いたときの感想は、「うわー!ゆずがどストレートなロックを持ってきた!この、組んだばっかの若手ロックバンドみたいな曲を!いい加減中堅も中堅のゆずが!!!これだから私は君たちが好きだよ!!!」だった。

昨今、それこそ結成一、二年の若手ロックバンドだってもっとこなれたスタイリッシュなカッコイイ曲を作るんである。(例えば前記事に書いたMrs. GREEN APPLEとか

若手と思えないクオリティ Mrs. GREEN APPLE - ニワカアメ )

 

それなのに、既にデビュー二十周年を見据えているゆずが、だ。

笑っちゃう程に初々しいロックメロディ!!!なんて泥臭さ!!!

ゆずなら、もっと現代っぽいカッコイイロックを作れた筈だ。それをあえて今、こういうロックにしたっていうのがほんっとーーに面白い!!これだからゆずが好きだ!!!

ニヤニヤしながら聞いていたら、ある歌詞が耳に入って更に笑ってしまった。

 

"今更 ROCK YOU!"

 

 

ほんとそれな!!!!

 

そして、アルバム発売となり、歌詞カードを読むとこれがまた面白かった。

いや、ライブでも聞いてるし歌詞の一部もモニターに表示されていたのだけど、ライブ中は興奮で頭がパーンとなっているんで、脳味噌で何か考える余裕が無いんだ。

社会風刺ってことはざっくりと知っていたけど、じっくり歌詞を読むと、いやぁ面白い。

あらあら ごめんねenjoy中?

いやいや こちらは炎上中

 見て見て見て 覗いて見て いつもここにいるよ

いいね!いいね!いいね! その数だけ私の価値知れる

早く早くもっと早く すぐに応えなさい

ダメ DADA ダメ マジ無理 スルーなんかすんなよ

ひとりじゃないんだね サンキュー♡

 

スマホ持ってないしインターネットよく知らないアナログおじさんがSNSを風刺する歌詞を書くようになったとは感慨深い……(去年、アイフォンに買い換えたそうですね)

アーティストがネットにどっぷり浸かっても良いことないだろうし、ネット界に疎い北川さん

(ニコ生に出演したときに「w」の意味を教えてもらって、コメント見ながらうっれしそーに「これ知ってる!笑ってるってことなんでしょ?」ってブイサインを両手でくっつけてw作ってみせたり)

が大好きなので少し寂しくもあるけど、こういう今の価値観を歌ってくれることは嬉しい。

流石、「現役」を大事にしてるゆずだ!

 

 

何度でも言うけど、こういう、いつだって新しいことに挑戦をしているゆずが最っっっっっ高に面白くて、私は大好きだ。

TOWAでは、弾き語りテイストを核とした楽曲にその上でプラス新しい要素を入れ、ツアーはアルバム発売前に行うという決断をした。

ライブで「今回は色んなことに挑戦した」と、何度も「挑戦」という言葉を口にしていた北川さんが印象に残っている。

彼らが挑戦しなかった年なんてないんだけど、きっと「TOWA」は殊更未知のものに手を伸ばした作品だったんだろう。

お疲れ様。とてもとても、楽しかったよ、ありがとう!

今年も来年も、その先も、期待してます!

好きなだけ、トライアンドエラーを繰り返して下さい。

そして出来た作品のことを、気に入る人もいれば気に入らない人もいるだろうけど、全人類が満足する作品なんて作れっこないんだから、二人がやりたいことを、どんどんやっちゃってくださいよ!

「ゆず」というものを構築して、出来上がったと思ったら壊してまた構築しなおして、そんなことを繰り返しているゆずが私は大好きだ!!!